2016年10月2日日曜日

「縮小ニッポンの衝撃」:NHKスペシャル 2016.9.25(日)

「もう人間の住むところじゃないと思います」

表題(↑)は、2016.9.25(日)に放送されたNHKスペシャル「縮小ニッポンの衝撃」、その一場面で紹介された女性のことばです。
「縮小ニッポンの衝撃」の場面、そのいくつかを紹介します。
野生の動物が集落内を我が物顔で動き回っている場面です。
画像のテロップは、この集落に住んでいる女性のことばです。
2016.10.1(土)の読売新聞「放送塔」に掲載された投稿です。
2016.10.1(土) 掲載
「縮小ニッポンの衝撃」を視聴した多くの方々が、この投書をされた方と同じ思いをもったのではないかと私は想像しています。
豊島区では、今後は人口減に加えて、行政経費が増大するという見込みのもと、その対策の検討をはじめています。
 また、こんな事例も「縮小ニッポンの衝撃」で紹介されました。
「行政が対応できないから地元で対応を」となり、住民が交代でバスを運転し、集落の人々の通院や買い物などの送迎をしているという事例です。
画像のテロップは、バスを運転していた方(画像の方)のことばです。
私がこの集落に暮らしていて、こういったことをしなくてはならないとなったとき、私ならどうするだろうかと思いながら、この場面を見ていました。
 それぞれに助け合って生きなければならないという思いはあっても、
   いざとなれば相当な重荷に感じ、いっそのこと転出してしまおうか・・・
     と考えてしまうのではないかと、そんな気持ちにもなりました。
なぜなら、いまは集落の高齢者を支える側に私がいたとしても、そのあと私がもっと高齢になったとき、支えてくれる住民が集落にはいないのですから。
島根県雲南市の担当者です。
テレビの画面で見る限りでは、真剣みがなく、どうでもいいやといった印象を受けたのですが、これも自治体のがんばりではどうにもならない段階にきてしまったという諦観、そのあらわれかと思えば、うなづけなくはない態度といってもよいでしょう。
この雲南市での事例は、まさに山あいの集落が消え去ろうとしている、そんな状況でしたから。
島根大学の作野広和教授(向かって右)が住民組織の役員(向かって左)らに、集落の整理について、
 集落の人々に元気があるうちになんとかしなくては。
  集落の人々に元気がなくなってからでは、対応が難しい。
といった内容のことを話されている場面です。
今後の対応について、住民組織の役員の方の悩みが続きます。

つぎのことをチェックしてみて、このうちのひとつでも当てはまれば、自治体での行政サービス、その維持が困難になっているシグナルであり、地域内で空洞化が静かに進行しているシグナルでもあるのではないかと私は考えています。

あなたが住む自治体での公共料金-たとえば上水道の使用料金-について、値上がりしていませんか。
また、使用料金としては値上がりしていないけれど、一般会計から公営企業会計への繰り入れ額が増えていませんか。

あなたが住んでいる地域の公園の樹木や遊具、トイレなどは、自治体によって、適切に維持管理が行われていますか。
公園内の樹木の枝は伸びっぱなし、遊具は鉄錆でまっかっか、トイレは汚れて臭いまま・・・といったことになっていませんか。

あなたが通勤で駅まで歩く道路-自治体が管理する道路の歩道や中央分離帯-は、雑草が伸び放題といったことになっていませんか。

あなたが暮らしている地域内に空き家が増えてきていませんか。

ご参考までに、これまでのブログ(↓)です。
本日のブログとあわせて、読んでいただければ幸いです。

いろいろな事業を始めるけれど・・・ これから先、いったいどうする考えなのだろうか?
http://geogunma.blogspot.jp/2016/09/blog-post_29.html

自治体のサービス合戦??-人口減少対策
若者が未来を明るく展望できて、安心して働ける場所があってこそ、結婚、家庭づくりができるのでは?
http://geogunma.blogspot.jp/2015/09/blog-post_25.html

2060年-これから45年後  いったいどんな時代になっているのだろう?
http://geogunma.blogspot.jp/2015/08/206045.html

きょうは、10月最初の日曜日、
どうぞよい一日をお過ごしください。

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